トライアングル [(読書)た・な・は行の作家]
この本を読もうと思ったのは、関西TV開局50周年として放送されたドラマがきっかけでした。江口洋介、稲垣吾郎、堺雅人さん他、豪華な俳優人でドラマ化された事もあって、録画していたのですが、放送当初はなかなかドラマを観る機会がありませんでした。我家のHDDレコーダーの容量は少ないのです。放送が終了し、録画容量に限界が来た事もあって、ドラマを観たのですが、面白い!初回から最終回まで一気に観てしまいました。それからすぐに原作が読みたくなって、図書館に予約を入れたのですが、私と同じ思いの方が多かったみたい?で、半年近く順番待ちをしていました。昨日やっと図書館から連絡が来て、読み始めたのですが、すんなりと読めました。
物語は葛城佐智絵という当時小学校4年生だった少女が誘拐され、翌日絞殺死体となって発見された事が発端になっています。
すぐに犯人は捕まるだろうと思われていましたが、有力な手がかりもないまま時効を迎えます。
事件が迷宮入りした事が関係者の生活に影響を与えます。
彼女の失踪前、最後の目撃者になった同級生、郷田亮二は、父の後継者になるために医者になる道を選びますが、事件が時効を迎えたことをきっかけに刑事になる道を選びます。
当時の担任花井敏子は結婚し、一人娘がいます。
しかし、事件の後遺症から、毎日娘の心配をして過ごす日々を送るようになってしまいます。
そして、被害者の母(葛城清子)は娘とよく似た名前をもつ幸(さち)という少女を養女にします。
しかし、佐智絵が事件直前に描いた1/2の成人式という作文が学校から届いてから様子がおかしくなって行きます。
なくなった実の娘(佐智絵)と養女(幸)を同一人物だと思い込む事で娘の死から目をそむけてしまうのです。
それぞれが、事件の傷跡を引きずりながら生活を送っている中、当時のクラスの同級会が開かれます。
そこに幸が葛木佐智絵として現れた事から、当時の担任、クラスメート、葛城夫妻など佐智絵に関係した人々が過去に向き合う事になります。
過去に流されてしまった人、過去を乗り越えた人、過去も現在も自分の物として前に進む人、佐智絵の身代わりとなった幸が自分の人生を取り戻すまでの道のりが事件と共に描かれています。
一人の少女の死が周囲の人々に与えた影響を考えると、
殺人事件の時効や、被害者の心のケアについても考えさせられます。
今、こうしている時も、こういう事件は起こっています。
この事件の真相は思いもかけない事でしたが、悲劇である事に代わりありません。
『あの時、こうしていたら・・・。』そう思って、苦しんでいる人が今現在もいるだろう事を考えると、
一日も早い事件の解決、そしてこんな事件の起こらない社会にと思います。
猛スピードで母は [(読書)た・な・は行の作家]
1.サイドカーに犬
映画を観て原作を読んでみました。
映画の方では多少、話の順番を入れ替えていた部分がありましたが、
短編なので忠実に映画化されていました。
でも、文章の方が洋子のこまやかな心の動きがよくわかる。
洋子さんが何歳だったのかは分かりませんが(私のイメージでは20代前半くらい)
なんで、こんなかっこいい女性が薫の父親(妻子持ちでうさんくさい生活をしている)を好きになったのか?
今はどうしているのか?色々と気になりますが、今もかっこよく生きてと感じる素敵な人で憧れてしまいます。
2.猛スピードで母は
表題作です。第126回芥川賞受賞作品。
こちらもシングルマザーの恋や悩みを生き生きと描いていると思います。
2作どちらのヒロインもかっこいい!
ホームレス中学生 [(読書)た・な・は行の作家]
めぐらし屋 [(読書)た・な・は行の作家]
推理小説 [(読書)た・な・は行の作家]
篠原涼子主演のドラマ「アンフェア」の原作です。
ドラマがすごく良かったので興味を持って読んだのですが
ドラマの展開の方がすごく良かったですね。
原作は瀬崎さんが射殺されるところまでで終わっています。
ドラマの方は登場人物や設定が多少違っていますが
それぞれの登場人物の役割を膨らませたり
犯人を複数犯にしていました。
犯人のつながりが見えてこないし、
警察内に真犯人?
次から次へとめまぐるしい展開で
毎週楽しませてくれました。
これは原作を読むよりドラマの方をおススメします。
DVDのレンタルも始まりそうなので
抜けてしまった回も含めてもう一度ちゃんと観たいです。
ドラマを観てない方、超おススメなので機会があればどうぞ。